カーテンの隙間から日差しが差し込み暗かった部屋を一気に明るくする。 爽やかな朝をイメージさせるかのように外では小鳥がチュンチュン鳴いていて、太陽はとても眩しい 「朝……か…」 そう言ってだるくてたまらない体を起こす彼女は星川桜。 朝なんて来なくていいのに…と何回思っただろう? 朝が来るたびに自分はまだこの生き地獄から抜け出してないと実感する 身体の節々がずきずきと痛む 見ると桜の腕、脚、背中などの身体には痣や擦り傷、切り傷などがあり、昨日できたばかりと言う痣があった 普通の学校生活を送ってさえいればこうはならないだろう しかし、桜の場合は「普通」の学校生活ではないのだ 桜は虐められている だが、それは桜に変な濡れ衣を着せられての虐めだった 必死に誤解を解こうとするも自分の姉と少しのクラスメイトしか信じてはくれず… その時桜はこれが絶望なのだと知った 今まで一緒に学校生活を共にしてきた人たちがこんなにもあっさりと桜を心の中で殺してしまうなんて… 泣いた。桜は声をあげて泣いた。 自分は所詮みんなの中であっさりと殺されてしまう程度だったのか…と 声がかれるんじゃないかというくらいに… 涙も枯れるんじゃないかというくらいに… 制服の袖に腕を通す 制服がやけにひんやりしていて冷たい 両親にはいじめられているなんて話していない 勿論、話してしまえば両親に迷惑をかけてしまうから それに桜の母親は今、病気で入院中だ 尚更、話すわけにはいかない 自分で作った朝食を食べ終えると歯を磨き顔を洗う すべての準備を終えると玄関に行く 玄関には桜の双子の姉・星川汐里が桜を待っていた 汐里と桜は双子だ しかも瓜二つ 姉の汐里が微笑む 汐里が微笑むとなぜかつられていつも微笑んでしまう桜 二人は玄関のドアを開けて生き地獄の舞台へと向かう [先頭ﾍﾟｰｼﾞを開く] [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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