1/1ページ目 「…浅はかなことをしないように…」 「ん?」 「僕をしばりつけてほしい気分だよ…」 「……」 枢…僕は…君をしばりつけておくことができる鎖が、果たして存在するのか甚だ疑問だよ… ──あれから数週間、僕はずっと考えていた だが、答えは見つからない 「枢をしばりつける…ねぇ」 「なにっ!?」 ボソッと呟いただけなのに、10m以上離れたところにいる藍堂が反応した さすが夜間部一の枢ファン… 「一条っ!!お前、枢様をしばって何するつもりだ!?」 「僕は何もするつもりはないよ。そういう藍堂は何をするつもり?」 「っ!!そ…そんなの決まってるだろ!!」 へぇ…決まってるんだ… 「もし枢様をしばりつけたら──」 ピシピシッ 近くにあった窓に大きな亀裂がはしった 「藍堂…」 負のオーラを漂わせた枢がこちらにやってきた 顔は無表情だが、確実に怒っている …というか殺気のようなものを感じる 「僕を…どうするって…?」 藍堂の血の気が引くのが、面白いくらいにわかる 「………いえ、何でもありません。枢様…」 「そう…」 …残念ながら、藍堂が枢に何をするつもりなのか聞けなかった だが、藍堂のおかげで答えが出た やっぱり…枢をしばりつけることができる鎖なんて─── 「絶対に存在しないね…」 ***あとがき*** 今回は一条の気持ちを代弁してみたつもりです 対ヴァンパイア用の鎖なら枢様をしばれるかもしれない…と考えたんですが、やっぱりムリそうなので 藍堂はいったい何をするつもりだったのか…… それは皆さんのご想像にお任せします <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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