2/5ページ目 数十分後、優姫のイタズラには直ぐに気づくこととなった。 風呂から出てバスタオルに手を伸ばせば、自分が用意していた着替えとは似ても似つかぬものが覗いていたからだ。 (アイツ、やりやがったな) タオルで体を拭きながらもすり替えられた着替えを観察したが、とてもじゃないが着られるような代物ではない。 サイズ的にではなく精神的に、だ。 特注したと思われる普通科の女子用制服一式と、可愛らしいトラの着ぐるみパジャマ。 どちらも健全な男子高校生には縁のないものだ。 しかも、マシな方を選べと言わんばかりに用意されていたこの2種類。 配慮どころか多大なる悪意を感じるのは気のせいなどではないだろう。 もちろん、どちらかを着るなんて選択肢はハナっからなかったが。 (…仕方ない) 幸い…というかさすがに下着までは換えられていないので、下着を着た後、腰にバスタオルを巻き付けた。 だが、もちろんこんな格好では寮には帰れない。 優姫をとっちめるか。 もしくは理事長をとっちめるか。 (普通科の女子用制服を用意したのはあの変態に決まってる) とにかく先に出会った方から着替えを奪い返そうと、零はドアノブに手をかけた。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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