究極の選択
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「零、お風呂空いたよ」



優姫がいつものようにソファに寝そべる零の肩を揺らせば、それに合わせて銀色の髪が月明かりを反射させた。
そんなありふれた一場面。
ただ、少しだけいつもと違った。
優姫の表情からはさっきまで校内を見回っていた疲れなんて微塵も感じられず、口元にはうっすら笑みさえ浮かんでいるのだ。
おまけに、まるでこれからイタズラしますよとでも言わんばかりに輝く瞳。
ここまで分かりやすければ、たとえ寝起きであろうと4年のつき合いになる零に分からないわけがなかった。
優姫は何か企んでいる…と。
だが、残念なことにそれを阻止しようなんて気力も残っておらず、零は結局は小さく返事を返してサッサと脱衣所に向かった。



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