2/8ページ目 * * * * * * * * * * * * 「…ここ──どこ?」 辺りは真っ暗。 誰の気配も感じられない。 そんな空間に、気づけば1人で佇んでいたわけで。 私は慌てて周りを見まわした。 こんな所にわざわざ来た覚えはない。 混乱する頭で必死に記憶の糸をたぐり寄せていく。 (えっと…今は夏休みで──理事長と零と一緒に晩ご飯食べて──お風呂に入って──あっ!) そうだった。 私は怖いもの見たさに深夜番組『都市伝説特集』を1人で視ていたのだ。 そして、そのまま眠ってしまったに違いない。 「なーんだ…じゃあこれは…夢?」 よく考えてみれば、辺りは真っ暗なのに自分の手足がはっきり見えるなんておかしい。 ボンヤリとした感覚は次第に確実なものへと変わり、自分は夢を見ているのだと確信した。 ──しかし、たとえ夢だと分かっても自力で夢から抜け出すなんて不可能で。 私は暗闇の中にうずくまるようにして座った。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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