1/16ページ目 (納得できない…) 「黒主!黒主!」 いつものように、静かな教室に教師の声が響く。 「ったく、また寝てるのか…。補修決定だな」 (どうして僕ではダメなんだ) その教師はあきらめたようにため息をつくと、もう1人の昼寝常習犯に目を向ける。 「錐生もか…」 (こんなことが許されていいのだろうか!?) 「まったく…。こいつらには風紀委員だという自覚がないのか…」 この教師の嘆きを合図に、委員長こと影山は立ち上がった。 「その通りです、先生!」 「ぅおっ!?な、なんだ?」 そのあまりの気迫に教師も面食らう。 「実は僕、随分前からこの2人が風紀委員だということに疑問を抱いていたんです」 「そ、そうか…」 「そこで、この嘆願書を是非とも理事長に提出して頂きたいのですが!!」 そう言って影山は、勉強の合間に日々コツコツと作成した『風紀委員再選出の要望』と書いてあるぶ厚い冊子を教師の前に突き出した。 その目は怖いくらい真剣だ。 ──というか実際怖い。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
[編集] |