風紀委員の条件
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(納得できない…)



「黒主!黒主!」



いつものように、静かな教室に教師の声が響く。



「ったく、また寝てるのか…。補修決定だな」



(どうして僕ではダメなんだ)



その教師はあきらめたようにため息をつくと、もう1人の昼寝常習犯に目を向ける。



「錐生もか…」



(こんなことが許されていいのだろうか!?)



「まったく…。こいつらには風紀委員だという自覚がないのか…」



この教師の嘆きを合図に、委員長こと影山は立ち上がった。



「その通りです、先生!」

「ぅおっ!?な、なんだ?」



そのあまりの気迫に教師も面食らう。



「実は僕、随分前からこの2人が風紀委員だということに疑問を抱いていたんです」

「そ、そうか…」

「そこで、この嘆願書を是非とも理事長に提出して頂きたいのですが!!」



そう言って影山は、勉強の合間に日々コツコツと作成した『風紀委員再選出の要望』と書いてあるぶ厚い冊子を教師の前に突き出した。

その目は怖いくらい真剣だ。
──というか実際怖い。


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