1/6ページ目 気持ちいいくらいの青い空──。 始まりの日にはもってこいだ。 沙頼は開けていた窓とカーテンを閉めると部屋を出る。 ここが学校の寮とはいえ、用心するに越したことはない。 ドアの鍵もしっかり掛ける。 この寮に入ってから初めて迎える朝──。 そして今日は、黒主学園高等部に初めて登校する日でもあるのだ。 ほとんどの人が持ち上がりとはいっても、やはり少し緊張する。 ルームメイトであり中等部からの親友の優姫は随分前に 『零を引っ張って来なきゃ!』 と、何やら意気込んで先に部屋を出て行っていた。 錐生零くん──。 沙頼はまだ会ったことはないのだが、優姫の口振りから可愛い弟みたいな人なのだろうと想像する。 本来なら1つ上の学年なのだが、諸事情により今年から高等部に通うらしい。 4年前から優姫と一緒に暮らしている人── 「ふふっ。会うのが楽しみだわ」 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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